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Q28 / 医師用リファレンス v2疾患・病態編・脱毛治療

脱毛治療にはどのようなものがありますか?

レディアンクリニック / 2026年7月12日

⚖️ 法的事実:レーザー・絶縁針による医療脱毛は医師の管理下で行う医療行為(医師法第17条)。本リファレンスは院内共有用の医学的知識。

⚡ 30秒早見

医療脱毛は大きく3種類:
レーザー脱毛(ショット式/蓄熱式/吸引式)=現在の主流
光(IPL)脱毛=医療機関の導入は少ない
絶縁針脱毛=硬毛化した毛や白髪にも対応できる
レディアンは2026年8月上旬から医療脱毛(ジェントルマックスプロプラス=755nmアレキサンドライト+1064nm Nd:YAG・ショット式・別冷却器)を導入予定。(当院のM22はIPLフォトフェイシャルの美肌機で、脱毛を目的とした機器ではありません。⭐開始時期・運用はドクター最終確認)

💡 ひとことで言うと

医療脱毛は「毛の黒い色(メラニン)を目印に、熱で毛の工場(毛包・毛乳頭・バルジ)を壊す」しくみ。
ショット式=1発ずつ強く。減毛が確実だが、やや痛い
蓄熱式=弱い光を連続で。痛み少なく産毛・色黒肌にも。減毛実感はややマイルド
絶縁針=1本ずつ。白髪・硬毛化にも対応できるが最も痛い
院内に脱毛専用機がないため、当院で完結できない治療である点を正直にお伝えします。

📖 用語メモ

🔬 基礎知識(医療脱毛のしくみ)

医療脱毛には、レーザー脱毛・光(IPL)脱毛・絶縁針脱毛があります。国内で最も多く導入されているのはショット式(単発式)レーザー脱毛器で、近年は蓄熱式が増加傾向です。光脱毛器の医療機関への導入は少なく、医療脱毛のほとんどはレーザーで行われています。

わが国の医療脱毛は小林式絶縁針脱毛器に始まり、1997年のアレキサンドライトレーザー脱毛器の登場で全盛期を迎え、その後さまざまなレーザー脱毛器が開発されました。レーザーで濃くなった(硬毛化した)毛や白髪には、絶縁針脱毛器を用います。

出典:『美容皮膚Q&A』Q28(塚原孝浩)

🩺 医師用補足(機序・パラメータの深掘り)

照射原理と機種特性

選択的光熱融解:毛幹・毛包のメラニンを発色団として熱変換し、毛包・毛乳頭・バルジ領域(毛包幹細胞)を選択的に破壊する。ショット式・蓄熱式ともに標的はメラニンで、原理的にはいずれもメラニン反応式(本項では熱破壊式ではなく「ショット式」と表記)。
ショット式:単発高フルエンス照射。減毛の確実性・安定性に実績、施術者間差が小さい。全身脱毛需要増に伴い、スポット径拡大と高Hz化(繰り返し照射速度の高速化)が進む。
蓄熱式:低フルエンスで5〜10Hz・断続照射し毛包周囲に蓄熱、緩徐に温度上昇させ毛包・バルジ・毛の調節因子を変性。過剰温度上昇が少なく疼痛が軽度。毛色・毛深度・毛周期の影響を受けにくく、産毛・金髪・濃いスキンタイプにも比較的安全。反面、部位ごとのエンドポイント判定に施術者依存性、ジェル拭き取り工程あり。
吸引式:皮膚伸展で毛根を浅層化+皮下血流減少で肌色(ヘモグロビン)の影響を低減。広照射野が利点、曲面・狭部位に不向き。
医療IPL:長期減毛率はレーザーとほぼ同等。エステ光脱毛より優るが、差別化上のアドバンテージは限定的。
絶縁針脱毛:小林式は針先端の一部のみ通電し毛根・毛乳頭を破壊、表皮浅層は非損傷。エステのブレンド脱毛(非絶縁針)は皮膚損傷・疼痛が大。硬毛化毛・白髪(メラニン非依存)にも対応できる究極的モダリティだが、施術者育成に長期を要する。

出典:『美容皮膚Q&A』Q28(塚原孝浩)/塚原孝浩『よくわかる医療脱毛』克誠堂出版, 2021

🔎 鑑別(機器の使い分け)

方式しくみ長所短所
ショット式単発照射でメラニンを媒介に毛包・毛乳頭・バルジを熱破壊照射後早期から脱毛実感、減毛の確実性・安定性に実績。操作が簡便で施術者差が出にくいやや痛みが強い
蓄熱式低フルエンスで1秒5〜10発(5〜10Hz)断続照射し、毛包周囲に蓄熱疼痛が少ない。毛色・毛根の深さ・毛周期の影響を受けにくく、産毛・金髪・色黒肌にも比較的安全エンドポイントの見きわめが必要で施術者差が出うる。ジェル拭き取りの手間。減毛実感はややマイルド
吸引式皮膚を伸展して毛根を表層に近づけ効率照射。吸引で血流減り肌色の影響を抑える照射野が大きい細かい部位・曲面など吸引できない部分には使えない
IPL(医療)幅広い波長の光長期減毛率はレーザーとほぼ差なし。エステ光脱毛より減毛効果は良い差別化ではアドバンテージに欠ける。医療機関の導入は少ない
絶縁針針先端の一部のみ通電し毛根・毛乳頭のみ破壊(皮膚の浅い部分は損傷しない)硬毛化した毛・白髪にも対応できる究極的な脱毛痛みが最も強い。施術者の訓練に長期間を要する
出典:『美容皮膚Q&A』Q28(塚原孝浩)

まとめると、原典は「ショット式=減毛確実だがやや痛い/蓄熱式=痛み少ないがやや減毛実感が劣る/絶縁針=あらゆる毛に対応できるが最も痛い」と整理し、年齢・性別・希望部位を考慮して適切な方法を医師が提供する、としています。

💡 アレキサンドライト(755nm) と Nd:YAG(1064nm) の使い分け(医師用詳細)

ジェントルマックスプロプラスは755nmと1064nmを1台に搭載したデュアル波長機。選択の軸は①メラニン吸収特性 ②深達性 ③肌色(Fitzpatrick)

項目755nm アレキサンドライト1064nm Nd:YAG
メラニン吸収高い(毛への熱効率が良い)低い(表皮メラニンを避けやすい)
深達性浅〜中(表在の毛包に有利)深い(深部・太い毛包に到達)
適した肌色Fitzpatrick I〜III(色白〜標準)Fitzpatrick IV〜VI(色黒)・日焼け肌
適した毛細〜中等度の黒毛・産毛にも比較的反応硬毛・太い毛(ひげ・VIO・男性体毛)
痛み・出力相対的に低出力で有効吸収が低い分高フルエンス・高痛
主なリスク色黒・日焼け肌で表皮熱傷・PIH深部到達ゆえの疼痛・稀に瘢痕(過剰出力時)

選択の原則:メラニンという発色団と毛包深度に対する選択的光熱融解(selective photothermolysis)の考え方で、色白×表在黒毛は755nm色黒/日焼け×深部硬毛は1064nmを基本とし、部位・肌質でブレンドする。表皮保護のため冷却が必須で、院内はDCD(冷却ガス)ではなく別冷却器(接触/空冷)を併用する運用。パルス幅は毛径に応じた熱緩和時間(thermal relaxation time)を意識して設定する。

波長特性・選択的光熱融解はレーザー物理の一般知識/出典:『美容皮膚Q&A』Q28。⭐フルエンス・パルス幅の院内標準設定はドクター確定

🏥 レディアン院内対応(第一選択→院内可否→代替/紹介)

相談 / 毛のタイプ第一選択(出典付き)院内可否院内対応 or 代替・紹介
一般的な医療脱毛(黒い毛) レーザー脱毛 ショット式 / 蓄熱式
原典Q28
2026年8月上旬開始予定 ジェントルマックスプロプラス(755nmアレキサンドライト+1064nm Nd:YAGのデュアル波長・ショット式)。冷却は別冷却器を使用(DCD冷却ガス不使用)
⭐開始時期・運用はドクター/院最終確認
色黒肌・深い毛 1064nm Nd:YAG / 蓄熱式
原典Q28
1064nmで対応可(院内機はショット式) 1064nm Nd:YAGはメラニン吸収が低く色黒肌でも比較的安全。純粋な蓄熱式希望は該当施設へ
⭐色黒肌の適応範囲はドクター判断
産毛・金髪 蓄熱式レーザー
原典Q28
硬毛化リスクを説明 産毛はレーザーで硬毛化しうる。可否・リスクは医師が説明のうえ判断
⭐産毛への適応はドクター確認
硬毛化した毛・白髪 絶縁針脱毛
原典Q28
院内未対応 絶縁針に対応する医療脱毛施設へ
顔の産毛(美肌ついでの相談) —(恒久脱毛はレーザーの領域) M22は美肌治療機(脱毛は主目的でない) 恒久脱毛が目的ならジェントルマックス(医療脱毛)を案内。M22(IPL)は美肌機で脱毛効果を目的化・保証しない
出典:処方箋・機器メニュー(ジェントルマックスプロプラス 2026年8月上旬開始予定/11_フォトフェイシャルステラM22=IPL美肌機)

💡 現場の伝え方(正直に)

「当院は2026年8月上旬から医療脱毛(ジェントルマックスプロプラス)を始めます。黒い毛の医療脱毛に対応でき、色黒肌の方にも比較的安全な波長(1064nm)を備えています。ただし産毛は硬毛化のリスクがあるため、可否は医師がご説明します。当院のフォトフェイシャル(M22)は美肌のための機械で、脱毛を目的にしたものではありません。」

⚠️ やってはいけない案内

📅 治療経過の目安

効果の出方ショット式は照射後早期から脱毛実感が得られやすい(原典)
回数・間隔毛周期の関係で複数回・期間をあけて行うのが一般的。具体的な回数・間隔は部位や施設で異なる
原典に具体回数の記載なし・要施設確認

🚨 禁忌・要注意

要注意

📚 出典