疣贅(ウイルス性疣贅)はHPVが微小外傷から感染・増殖する良性のできもの。治療原則はウイルスを含む病変組織の除去で、教科書的第一選択は液体窒素凍結療法(『美容皮膚Q&A』Q29/渡辺大輔ほか, 日皮会誌 2019)。保険適用は凍結療法・電気凝固法・サリチル酸絆創膏・ヨクイニン内服のみ。レディアンは自費のため液体窒素・保険診療・病理生検の取り扱いがなく、第一選択は院内提供不可。
📖 用語メモ
『美容皮膚Q&A』Q29(山本有紀)
| 順位 | 治療法 | 作用機序 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 第一選択 | 液体窒素凍結療法 | ウイルスを含む角層を凍結破壊。根治には軽度水疱形成レベルまでの凍結が必要。術者により圧締時間・強度が異なりトラブルを生じうる | 『美容皮膚Q&A』Q29/渡辺大輔ほか, 日皮会誌 2019;129(6):1265-92 |
| 第二選択 | 電気凝固法/炭酸ガス(CO2)レーザー/外科的切除 | 病変組織の物理的除去・蒸散 | 『美容皮膚Q&A』Q29 |
| 第三選択 | 活性型ビタミンD3外用/モノクロロ酢酸外用/サリチル酸絆創膏(スピール膏)/ヨクイニン内服 | 角質剥離・分化誘導・免疫賦活 | 『美容皮膚Q&A』Q29 |
💡 保険適用の範囲(医師確認事項)
保険適用が認められているのは凍結療法・電気凝固法・サリチル酸絆創膏・ヨクイニン内服のみ(『美容皮膚Q&A』Q29)。どの治療でも単回治療での根治は困難で再発しやすい旨を事前説明する。難治例では複数モダリティの併用・免疫療法(SADBE等)も検討されるが、本院の提供範囲外・要保険皮膚科。
院内メニュー資料(05_ほくろいぼ除去)を照合。レディアンは自費クリニックで液体窒素・保険診療・病理生検の取り扱いなし。院内の除去手段は高周波電気メスくり抜き法のみ(対象は直径5mm以下)。
| 病型/症状 | 第一選択(教科書) | 院内可否 | 院内対応 or 代替/紹介 |
|---|---|---|---|
| 典型的な小さい尋常性疣贅 | 液体窒素凍結療法(保険) | 液体窒素なし・保険なし | 第一選択が院内にないことを開示し保険皮膚科を案内。整容目的の自費除去希望時のみ医師診察のうえ電気メスを検討 |
| 整容目的・5mm以下の露出部病変 | 凍結療法/CO2レーザー等 | △ 高周波電気メスくり抜き法(エルマン社・モノポーラ、対象5mm以下) | 医師が疣贅と判断すれば電気メス除去可(1mmまで5,500円/2-3mm 8,800円/4-5mm 13,200円・税込)。再発可能性を説明 |
| 難治・急速増大・出血・多発・足底硬結 | 診断確定→治療方針 | 院内で診断確定不可 | 施術対象にしない。悪性(有棘細胞癌・疣状癌)が否定できない/診断に迷う場合はダーモスコピー・生検目的で保険皮膚科へ紹介 |
| 凍結療法(保険皮膚科) | 1〜2週間隔で反復。完治まで数回〜十数回を要することが多い |
| 電気メスくり抜き法(院内・自費) | 直後は擦過創様の陥凹(潰瘍)→約1〜2週で上皮化。紅斑は2〜6カ月で軽快、一時的PIHあり |
| 共通 | 潜伏期間1〜6カ月。治療後も再燃しうるため患者自身の経過観察が重要 |