老人性脂腺増殖症(senile sebaceous hyperplasia)は腫瘍ではなく正常脂腺の過形成。中年〜高齢者の顔面に白色〜黄色の1〜数mm丘疹、典型例は中心臍窩+圧出で皮脂。病因不明(ステロイド・糖尿病・シクロスポリンで誘発報告)。基底細胞癌等との鑑別が必要で、小型・非典型例は生検。治療は液体窒素・パンチ・CO2レーザーだが皮下に及び瘢痕・PIH・再発リスク。院内は電気メスくり抜き(5mm以下)のみ。
📖 用語メモ
『美容皮膚Q&A』Q33(栁原茂人)
| 順位 | 治療法 | 作用機序・要点 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 診断が先 | 臨床診断、小型・非典型は生検 | BCC等の除外 | 『美容皮膚Q&A』Q33 |
| 低侵襲の第一選択 | 液体窒素療法(1〜数回) | 縮小が期待できるが再発が多い | 『美容皮膚Q&A』Q33 |
| 根治的 | パンチくり抜き/CO2レーザー焼灼 | 病変が皮下組織に及ぶため瘢痕・PIHのリスク | 『美容皮膚Q&A』Q33 |
| 報告あり(本邦保険適用外) | イソトレチノイン内服 | 有効との報告。本疾患には適応外。適否は医師判断 | 『美容皮膚Q&A』Q33 |
💡 期待値管理(原典)
「取り残せば再発があり、取り切れたとしても瘢痕化や色素沈着のリスクがあることを説明し、同意の上で施術することが望ましい」。効果保証はしない。
院内メニュー資料(05_ほくろいぼ除去 / 49_イソトレチノイン)を照合。院内は高周波電気メスくり抜き法(5mm以下)のみ。液体窒素・CO2レーザー・病理なし。
| 病型/症状 | 第一選択(教科書) | 院内可否 | 院内対応 or 代替/紹介 |
|---|---|---|---|
| 典型・小型・整容目的 | 液体窒素/CO2レーザー/パンチ | △ 電気メスくり抜き(5mm以下)あり/液体窒素・CO2なし | 医師診察で良性・典型と確認のうえ整容目的で電気メス除去可(1mmまで5,500円/2-3mm 8,800円/4-5mm 13,200円・税込)。皮下に及ぶと瘢痕・再発を説明 |
| 多発・広範囲 | 液体窒素(面処理) | 面処理手段なし | 個別電気メスは非効率。液体窒素・CO2可能な皮膚科・形成外科へ案内 |
| 非典型・小型で鑑別困難・急速変化・出血 | 生検で確定 | 診断確定・生検不可 | 施術対象にしない・焼灼しない。基底細胞癌等の除外目的で保険皮膚科で生検を最優先紹介 |
| 液体窒素療法(保険皮膚科) | 1〜数回で縮小するが再発が多い |
| 電気メスくり抜き法(院内・自費) | 直後は擦過創様陥凹→約1〜2週で上皮化。紅斑2〜6カ月。皮下に及ぶと瘢痕・PIH・再発 |
| 共通 | 再発・取り残し・瘢痕・PIHを事前説明 |